日 程:2020年2月8〜9
メンバー:西村、他2人
今年は暖冬で例年と比べると恐ろしい程氷の発達が悪く何処も不作でした。
がなんとか、米子不動も行けるかなと色々情報を頼りに行ってきました。
初日
初日は奇跡が起きてアプローチがとて短縮できたので奇妙沢エリアの奇妙の滝と、十八幅滝を登りました。
奇妙の滝 Ⅴ- 50m(ロープスケール60m)1P
3人でジャンケンをし勝った人がリード。ジャンケンで勝ったM君がリードする事に。
米子不動の中では簡単なグレードがついている奇妙滝。
気温が低く氷はとても硬かったですがM君は一番左側少し傾斜が寝ている部分から取り付き順調にロープをロープを伸ばしていき60mいっぱいでトップアウト。去年はおぼつかない感じでしたが格段に成長してました。
フォローで二人登り灌木から懸垂一回で下まで降りる。
急に気温が下がって氷が固くて脆く、落氷が激しくフォロー同時登攀なかなか怖かったです。
30m付近から上は氷の状態が少し悪くなりツララ状が重なった感じでした。
特に難しくはなくグレード通りのⅤ-という感じ。
十八幅滝 Ⅴ- 60m 2P
今度は残った二人ジャンケンをし、後か最初の好きな方なピッチを選ぶ事に。Uさんが勝ち1P目をチョイス。西村ジャンケン2連敗wwしかし、核心と思われるところは2P目なのでありがたく核心を登らせてもらう。
1P目 Uさんリード 30m
ラインは一番右と左2ライン取れそうだったがUさんは中間支点が取りやすそうな左のラインをチョイス。
あまりリードに慣れていないUさんですが時間をかけながらもなんとかノーテンで30m中間付近の傾斜が少し落ちた所まで行きピッチを切ってくれました。お疲れ様です。
フォロー2人もそこまで上がる。奇妙の滝とは違い下部は氷結が甘くアックスはバシバシ決まるが水氷に近いのでスクリューは入らなそう。。
2P目 西村リード 30m
左から5m程直上する、そのまままっくず上のラインでも行けそうだが最上部が小さい傘状の氷になっており被っている。行こうか少し悩んだが安全を取り右に5m程トラバース。
そこからツララ状の90度バーティカルなラインに入る。笠氷で一本支点を取りバーティカルに入る、支点は取れないが細ツララではなく大きめでわりかし穴が開いて登りやすかった。
10m程バーティカル部を登り傾斜が緩む難しくはないが支点が取れなくて10mランナウトするので気を引き締めて登りました。後は傾斜が緩んだ所を10m程登って終わり。
フォロー2人も登ってきて、ロープの伸びもあり懸垂は立木から1回で降りれた。
2日目
2日目は龍神エリアと迷ったが大沢エリアに行く事に。
大沢エリア
アプローチは前日夜20〜30㎝程降雪がありラッセルに。
最初の方はうっすらと以前のアプローチの後が残っていたが途中からなくなり沢沿いなので吹き溜りにハマると腰まで埋まる。
堤防を3つか4つ高巻きして超え途中とても嫌らしい土壁をトラバースする。
途中西村が先頭を歩いている時雪を踏み抜いてしまい左足がハマってしまい靴の中まで浸水……靴下まで濡れる。変えは置いてきてしまっていたので敗退も考えたがとりあえず取り付きまでは行ってみる事に。
最後不動戻し、阿修羅、夜叉の分岐付近でプチ雪崩に5m程流されるというアクシデントも発生。前日やはり結構雪が降っており場所的に吹き溜まり部分で氷の上に雪が乗っている感じでアックスを刺しながら登っていたら雪崩た。幸い5m程流されて腰上迄埋まった程度で済んだがこれがもっと長い距離流れる場所だったらと思うとゾッとしました。ヒヤリハットでした。
もう目の前に阿修羅が見えていたのでとりあえず取り付きまで行く事に前衛滝5m程を登り阿修羅取り付きへ。
阿修羅 Ⅵ-〜Ⅵ 85m
遠くから見ても威圧感がありヤバそうだったが近くに行くとより一層存在感があった。
情報通り氷結は悪く、下部はウロコ氷から始まりツララ状の集合帯が50m付近まで続く感じでした。
1P目は殆どまともな中間支点を取れそうになくなかなか痺れるclimbingになりそう。上部30m程はわりかし氷も安定してそうで1P目を登って仕舞えばなんとかなりそうだった。また氷結も甘くシャワーも結構降っていた。ちなみに傾斜は上から下までほぼぶったり90度のバーティカル。
とりあえず、尾根を越えて隣の夜叉を見に行く
夜叉 Ⅵ 100m
尾根状から偵察するがどう見ても阿修羅より氷結状態が悪くとても難しそう。
一瞬で登るとしたら阿修羅かなと感じた。特に最上部の落ち口付近が氷結状態がかなり悪く透けて見える状態かもしかしたら繋がってないかも。雪が被っていて登って見ないと状態が分からない感じであった。
夜叉は諦め阿修羅へ戻る。
夜叉もとても長くカッコ良かったのでもっと氷結が良い時に登りに来たい。
阿修羅に戻り登るか考えるが1P目氷結状態が悪く支点がまとも取れそうにない、氷も緩くスクリューが決まらない、氷が時折音を立ててミシミシ行っており少しずつ崩落するんじゃないかという不安もある。という事で今回は登攀を諦め下山する事に。
M君はとても悔しがっていました。
下山は来た道を懸垂2回交えて戻り1時間半と程で下山。
他も氷結悪いだろうともう一日予定してましたが帰る事にしました。
しかし、帰りのバスで色々と考えているととても悔しくて不甲斐なさを感じてしまい、あの状態でも登る人はキチンと登りきる思うととても情けない気持ちになりました。
このままでは同じ事の繰り返し何処かでもう少し勇気を出して前へ行かないとダメだという気持ちになりました。阿修羅であれば登れると思ったのに登らなかったのはメンタルの弱さです。技術的にもそうですがメンタル部分でもっともっと強くなっていきたいです。
出来れば今シーズンもう一度米子不動へ行き登りたいです。
以上