米子不動 正露丸 アイスクライミング

日  程:2022年1月21-22日

メンバー:西村、他1名

今シーズンもこの季節がやってきた

かれこれ米子不動に通い始めて4シーズン目

今年も去年一緒に行った関東のK君を誘い無事米子詣に行く事が出来た

・1/21(金)

アプローチ

有給を取り世間より1日早く解放され木曜の夜行バスで須坂へ向かう

今シーズンは日本列島は寒波に襲われておりこの日も大雪予報

バスに乗り込んだもののアナウンスで大幅な遅れが予想される事を宣告される…

無事辿り着けるのか心配になるが心配してもしょうがないので眠りにつく

朝アナウンスで起きるとどうやら予定通りに6:00須坂駅に着くようだ

無事須坂でK君と合流して米子林道へ向かう

やはり昨年と比べて街も雪が多い

車でどこまで上がれるか不安になりながら向かう

米子林道まで辿り着くとなんともう早々に雪が除雪されていないし車のトレース後もない……

どうしようか迷いながらもとりあえず行けそうな所まで車で行ってみる事に

途中地形図上の906から去年とは別の道に入る

雪は多いがチェーンを履いて除雪したり、押したりしながらなんとか途中まで上がる

流石にこれ以上はキツイなという所で車一台置けそうなスペースを見つけてスコップで駐車場を作り停める

ふぅ一安心

距離的には去年と同じくらいの所辺りだろうか

準備をしてスノーシューとK君はワカンで出発

2時間ぐらい黙々と歩くといつもの橋のテンバに着いた

ここまでトレースは埋まっており深い所で膝くらいであったがずっとラッセル

思っていたより全然早く着いて安心するがこの後もトレースは埋まっており全くない

初日も登攀予定であったがもう12時近いので今日はトレース付けと偵察だけにする事に

K君と話し合い正露丸を偵察しに行く事に

偵察

正露丸がある不動滝の方へは行ったことがなく初めてであったが事前に知り合いに問い合わせ聞いており、米子側沿いを進む

龍神エリアへの沢を過ぎて20分くらいの所で渡渉

割と渡れるところが少なくヒヤヒヤしながらなんとか渡る

すると上の駐車場に合流

もしかするとテンバから橋を渡って林道沿いを来た方が早かったのかもしれない

そこからまた米子側沿いを歩いていく

15分くらい歩くと傾いた赤い橋が出てくる

どうやらこれを対岸にまた渡るようだが、どう見ても橋が傾いていて土台もヒビが入っておりずれている……恐ろしい…

恐々渡ると上の方にに百草丸と正露丸が見える

遠目で見る感じでは繋がっておら登れそうに見える

橋渡ったルンゼを上がればつきそうなのでそのまま真っ直ぐあがることにする

ルンゼをつめると百草丸に着いた

トポにある通り下までは繋がっておらず壁右側部分のクラックを繋いで登るようだ

これは今の自分には無理だがやはり目の前に立つとルーファ登れそうな場所を探してしまう

いつかは登攀してみたい

百草丸

尾根を一本左側に乗越した所に正露丸が見えた

下まで行くと2月の写真と比べるとやはりまだ細く発達不足だが、しっかり下まで繋がって氷結状態も良さそうで登れそうであった

ここまでずっとラッセルで3時間

明日の為にトレース付けに来ておいてよかった

あとは来た道を戻り帰りは上の駐車場から林道で橋のテンバまだ戻った

やはり林道からのが近いので明日はそっちの方からアプローチする事に

・1/3(土) 登攀日

アプローチ

朝4時半に起き、6時にテンバを出発

昨日トレースをつけにあがった甲斐があり2時間程で正露丸取り付きに到着

食事をとり、準備をして8時半頃からスタートにする

正露丸 Ⅵ  110m 3ピッチ

正露丸 Ⅵ 110m

1ピッチ目 西村 Ⅵ 40m

西村から登攀開始

氷瀑一番左側から登り始める

見た目は階段状で登りやすそうであったがいざ登り始めてみると登りづらく今年2回目のアイスクライミング という事もありわりと苦戦

氷の状態はものすごく硬くちゃんと打ち込まないと弾かれる

階段状で足場がある所まで行けば休めはするがそこまでの間はバーチカルで細い氷柱の集合体という感じ

しんどいながらもジリジリと登っていき、25mほどあがった所で右へトラバース

氷瀑真ん中部分はなぜか水が流れておりグシャグシャ

慎重にトラバースしそこから7〜8m上へ伸ばしてピッチを切る

1ピッチ目からわりと消耗

しんどい…先が思いやられる

フォローもしんどそうながらもちゃんとノーテンで登ってくる

正露丸 1ピッチ目

2ピッチ目 K君 Ⅴ+ 40m

傾斜が少し緩むピッチ

去年はアイスクライミングを始めたばかりでたどたどしい感じのK君だったが今年はリードを任せられるくらいに成長

わりと直上気味に順調にロープを伸ばす

真っ直ぐなラインを登ってる為落氷が結構激しめ…

避けつつもたまに大きいのをくらい悶絶しながらビレイ

40メートルほど伸ばして最後のぶったった氷柱基部でピッチをきる

フォローで登り始めたが傾斜は緩むがⅤ〜Ⅴ+くらいはありそう

1ピッチ目で消耗していたのでしんどい。。。ここも氷はめちゃくちゃ硬くはぁはぁしながら登り切る

K君よく頑張りました

2ピッチ目 K君

3ピッチ目 西村 Ⅵ 30m

最後のぶったった細い氷柱

氷柱部分は20m強くらいだろうか

下部2ピッチでだいぶ疲弊していた為登り切れるか不安であったが少し休憩して気合を入れて登り始める

始め1m程トラバースそこから真っ直ぐ上に登る

悪いすこぶる悪い……

下部より細いツララの集合体で力を入れると切れる、足もツララで表面がぼこぼこしているため効かせづらい……

スクリューも打つがツララなので裏側がスカスカな所も多く1〜2㎝効いてそのあとスカスカまた最後少し効くみたいな感じで効いているのか不明

特に出だし3メートル程がとても悪く、ヤバいこれ登れないかもと泣き言を漏らす……

泣き言を言いながらも冷静ではあったので集中しジリジリと高度を上げる

真っ向勝負なバーチカルなのでちゃんと休める所は無い

しんどすぎて何度もテンションかけたくなるが弱気な思いを振り払い登り切る

最後数mは13cmの、スクリューも全部入らないベルグラであったがもうそこまで来れば気合いで乗り切る

落口を乗っ越し雪壁部分へ

傾斜のある雪壁を10m弱登り灌木へ辿り着き終了

出し切った…今ある全力を全て出し尽くし、ノーテン、ノーフォールで辿り着く事が出来た

終了点を作りフォローを迎える準備をしコール

作業しながら、ビレイしながらも疲れすぎて30分くらい呼吸が荒いまま

フォローも、相当な時間を使い登り切った

ノーフォール!ブラボーーーー‼︎‼︎

リードフォロー共にノーテン、ノーフォールで完登

最高なクライミングが出来た

頑張って良かった、諦めずに我慢してテンション言わないで良かった

登攀時間7時間

休憩もほどほどにずっと登っていた

下降

下降は壁を正面から見て右側の灌木を使い懸垂二回で降りてこれた

途中空中懸垂もあり、また大きな垂れ下がっている氷柱の真下を通る為落ちてこないかヒヤヒヤしたが無事帰還

地に足がついている事のありがたみをものすごく感じた

下降 空中懸垂

下山

本当は次の日も登攀予定で大沢エリアのどぜうの詩を狙っていたがもう全てを出し切って燃え尽きてしまいお互い帰りましょうと確認し、その日のうちに下山した

来年もまた米子不動で出し切ったクライミングが出来るようこれからも精進していこうと思う

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