一粒の麦

瑞垣 十一面奥壁 一粒の麦

小林知佳

日程:2023/5/5

メンバー:楠瀬、小林

コースタイム:7:50みずがき駐車場-8:30末端壁-10:00一粒の麦取り付き-11:00クライムオン-14:30トップアウト

ギア:カム2セット+α(1,2番は3つ持っていった。持っていってよかった〜)

 前日にJoyful Momentで気持ちのいい散歩クライミングが出来たので、この日はちょっとハードルをあげて、楠瀬さんと一粒の麦にチャレンジすることにした。取り付きも前日にばっちり確認出来たし、アプローチも余裕だと意気揚々と歩いていたが、正面壁との分岐後の道でなんと取り付き迷子に陥った笑 昨日あれだけ確認してもう迷わないと思ったのにあら不思議。何度もぐるぐる周辺を彷徨い、前日に撮っておいた目印写真と記憶を頼りになんとか一粒の麦の取り付きに辿り着いた。30分以上はロスしたが、取りあえず辿り着けてよかった。先行パーティなどもいなく、ほっとする。準備をして、いざクライムオン!1p目は楠瀬さん。トポの通り、ちょっとかぶっていて、よいしょって感じ。楠瀬さん、ナイスリード。2p目、本ルートのハイライト。一直線に真上に走るきれいなクラック。小林リード。レイバックを交えながら下部をこなし、上部のワイド部分にきた。前日に一粒の麦を登った人に5番は2つあった方がいいとアドバイスをもらっておいてよかった。なんとか5番を決め、意を決してレイバックに入る。が、しかし、意を決しきれず、、。レイバックに慣れてないので、思いきれず、数歩上がったところで、クラックを覗きにいってしまった。その瞬間、足が滑り、フォーーール!あぁ〜〜!、、。残念!オンサイトを逃してしまった。まぁ仕方ない、こんなもんだね、私の実力。レイバック、もっと練習しよう。トップアウトして、フォローの楠瀬さんを迎える。むむ、右腕の肘あたりがちょっと痛い。アプローチ中にちょっと筋が痛いなと感じていたが、さっきのフォールで少し打ったのか、力が入りにくい。あらら。次の3ピッチを楠瀬さんに託し、私は最終ピッチに力を残しておくことにした。3p目トポ通り。4p目、オリジナル通りにチムニーを抜けて、ルンゼに下りる。だが、ここでトポに書いてある立木の位置に惑わされ、5p目がよくわからず、ルンゼ内をうろちょろ。ルンゼに下りて目の前の立木からスタートすればよかったみたいだったが、その時はそれがわからず、ちょっと上がった適当なところから登り始め、途中で正規ルートに気付き軌道修正。するすると登っていった楠瀬さん。簡単なんかなと思ってフォローでいったが、クラックが一瞬なくなる箇所があり、ふつうにこわかった。普段クラックしか触ってないので、クラックがなくなった途端にセミになる私。楠瀬さん、フェース激うまで本当に素晴らしい。いいペアだなと感じる。フォローで上がり、最終6p目が目の前に現れた。おっと、、噂通り、出だしがちょっと悪そうな、、。とりあえず、頑張ろう。せーのっ。離陸。数手、手を出してみる。なるほど。一旦、おりよう笑。プロテクションを考え直し、再離陸!2つ目のプロテクションを決めれた。オッケー、これで上がれる。よいしょっ。ん〜〜〜!っっだめだ笑。一回「テンション」。でも、分かった。こういう感じね!笑 

無事に出だしを抜け出し、右上のコーナークラックに入る。ほぅ〜〜っ!確かにこれは美しい。快適なハンドのコーナークラック。右手には雪を付けた富士山。空は快晴無風。これ以上気持ちのいい条件はなかった。(登ってる時はまぁまぁ余裕なかったけど。笑)落ちはしないけど、同じサイズが続くクラック。終了点のカムも残しておかなきゃいけないしな、と考えつつ登る。1番を本当は終了点のために温存しておくつもりだったが、耐えられず使用。ビビり&未熟な私は1番3つ持ってきてよかった。最後まで快適なクラックで、トップアウト。終了点は、0.5,2,4番で作れた。ふぅ〜。頂上には誰もいなく、貸切。やりきった〜。安堵。フォローの楠瀬さんを迎え、ぐ〜たっち。女2人で一粒の麦に来れたことを嬉しく思う。甘えずに、自分たちの力で登れるようになってきた。これからも、一歩一歩、ゆっくりと上にあがっていけたらと思う。最後は、2人で富士山をバックに記念写真を撮り、足取り軽く下山した。さぁ、次は何を登ろう。

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