60周年記念山行 足尾銅山アルパインクライミング

日  程:2024年2月23-24日
メンバー:L穴井、 SL西村、見上
天候:雨→晴れ

60周年記念山行として、そのエリアでの日本一を探して登るという企画。
関東エリアの雪山行として、かつて日本一の規模を誇った足尾銅山でのミックスクライミングに行ってきました。
アプローチも近くテクニカルなドライを存分に楽しめるエリアでした。

2/23(金)
木曜日の夜に大阪から中央道を経由して栃木の奥地まで眠い目を擦らせて雪道を飛ばして向かうも、金曜日は午前中から本降りの雨模様。
近くのコンビニでふて寝をかまし午後過ぎからようやく雨が小降りになったので、偵察がてら初日は松木沢ジャンダルムで登ることにした。

ジャンダルムへは銅親水公園から徒歩で1h程度と至近。よく整備された林道を車が入るどん詰まりまであるくと右岸に岩場が見えてくる。

岩場の取り付きに着く頃には時刻は14時を過ぎており、壁もびしょびしょだったがとりあえずアップだけでも取り付くことにしてジャンダルム直上ルートを2ピッチほど登ることにした。
1ピッチ目はじゃんけんで勝利した穴井リード。ホールド豊富なチムニー状を15mほど登るが、壁の状態と今シーズン初の冬靴も相まって体はガチガチ。ぎこちないクライミングで取り付いたが、終了点のマントルをのっこす頃にはアイゼンの軋む音が心地良い感じで楽しめた。


2ピッチ目は西村さんリード。見た目階段状だが、意外と悪い。1段上がりコーナーのクラックから離れて右から凹角状を直上する。手がかりが乏しく多少テクニカルで15mほど。
このピッチを終えた時点で16時半といい時間になったので懸垂1発で取り付きまで戻る。登攀中も結構な雨に降られたので、この日は一旦街に降りて温泉で体を温めることにした。

2/24(土)
2日目は朝から快晴。前日はガスでよく分からないままに登っていたジャンダルムもくっきり一望できた。
本日はウメコバ沢のチコちゃんルート(8ピッチ)を登ることにした。


ウメコバ沢へはジャンダルムを右岸に見ながら通り過ぎ、廃道となった林道を更に1hほど進む。川の水量が多く、渡渉をするか迷ったが朝から冷たい川に足をつける気にもなれないので飛び石で何とかしのいだ。

チコちゃんルート1P目(見上リード)
傾斜の緩い滑り台状を登り、適当なところから右のリッジに上がる。途中のテラスは浮石多く、伸ばすときはロープワークに気を使う感じ。見上くんは久々の岩に多少苦戦しているようだったがスムーズに登っていった。

2ピッチ目(見上→穴井リード)
階段状の歩きで正面に見える枯れた大木まで。適当にどこでも登れそうだが、途中で見上くんと交代して右の側壁からヤブを絡めて登った。50メートル近く伸ばしてリッジ沿いに復帰。

3ピッチ目(穴井リード)
ウメコバ沢を一望でき、対岸のチャンピョン岩稜がいかつい。簡単なルート岩稜を20mほど。デカい浮石多数でヒヤリとした。

4P目(穴井リード)
核心的なルート。8mほどの垂壁クラックを豊富なホールドで登る。5級くらいだが、気温が暖かいせいか乗越のクラックの草付きがアックス毎剥がれてきそうで気合いが入った。

5P目(西村リード)
西村さんはリッジ沿いのルートを避けて、左から凹角を回り込んでいったが、悪かったようでアックスをかけていた枝が折れて結構、落ちたようだった。
この辺のルート処理に結構時間を使ってしまい、その後はスピードモードに切り替えて登った。6P目はトラバースの歩き、7P目は頂上の岩稜まで3級を50m一杯伸ばす。8P目~9P目は暗くなる中、多少迷いつつも中央岩峰のてっぺんまで登った。


18時過ぎに大分遅れたが無事トップアウト。ヘッデン残業まで入りしっかり楽しませてもらいました。
アプローチも至近でとても良い岩場でした。もう少し関西に近かったらいいですね(笑)
遠いところまで付き合ってもらった西村さん、見上くんありがとうございました。

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