瑞牆山大面岩マルチピッチ I’m old fashioned (5p 5.11b)

11/4、瑞牆山大面岩・I’m old fashioned (5p  5.11b)
メンバー 望月、OGT (記録:望月)
  • 6:00 チップの駐車場
  • 7:00 大面岩取り付き
  • 7:30 GO UP
  • 14:30 登攀終了、その後歩きで大面岩ピークへ
  • 16:30  同ルート懸垂下降で取り付きへ戻る
  • 18:30 駐車場へ戻る
もう何年も前から瑞牆山でクライミングしているのだが、今回初めて大面岩のマルチピッチを登ってきた。(今までは5.11台が出てくるマルチピッチは敷居が高く、挑戦するだけでも気持ちのハードルが高かった。なお左稜線も登ったことがなかった)
この日は11月としては例外的にかなり暖かく、風も静かで岩もよく乾いていたのでコンディションは最高だった。
ルート名は「I’m old fashioned」。2020年初登の新しいルートで、今年発刊された瑞牆本の改訂版に収録されている。全ピッチがNPルートなので、ルート名が「old fashioned」なのかな?個人的にはボルトレスのトラッドクライミング=old fashioned (古風な、時代遅れな)という印象は全くないのだが…
パートナーのOGT氏はこのルートをすでに登っているので、看板ピッチの2ピッチ目5.11bと、4p目5.10dの50mロングワイドを今回担当させてもらうことになり、緊張する。
1ピッチ目 5.10b 50m  「フリーウェイ」の取り付きのすぐ左の大フレークを登り、フリーウェイ1ピッチ目終了点(切り株)から左に2mトラバースし、フレアしたクラックを登る。特に後半のクラックが数箇所悪く油断ならない。フォローながら結構必死になってしまった。
1ピッチ目取り付きより
2ピッチ目 5.11b 45m 望月リード。序盤のフィンガークラックが登れず心が折れてしまい、そのメンタルでは核心のフェイストラバースも全然出来ず。結局少し低い位置にぶら下がって振り子トラバースで通過する。後半はどうにか落ちず登れたが、長いピッチのためにロープが重くなり苦労した。最後のスラブに打たれていたボルトをつい使ってしまったのは残念。
2ピッチ目終了点から
3ピッチ目 5.7   20m    ほぼ高度はあげずトラバースのピッチ。易しいが途中プロテクションが取れないところがちょっといやらしい。
4ピッチ目 5.10d 50m 望月リード。序盤10mほど登ると大きな立木があり、そこから大チムニーが始まる。(個人的にはチムニー手前のプロテクションが取れない凹角は怖かった)チムニー自体は下から見ると大迫力だが、傾斜が少し緩いのでムーブ自体は易しく、ワイドクラックとしては5.10a程度と思う。ひたすらキャメ6をズリズリさせて行けるので怖さもなく快適に登れた。チムニーを登り切ったテラスでピッチを切ったが、どうやら登りすぎていたらしい。
4ピッチ目終了点。ここまで登るとすごい高度感
5ピッチ目 5.10b 30m  テラスから左下方向へ一度クライムダウン気味にトラバースし、しばらく藪っぽいルンゼを登り、最後はフレア気味のワイドクラックを10mほど。背負ったザックが邪魔で苦労させられたが、どうにか這い上がる。
終了点からは、ほぼ歩きだが大面岩のピーク手前までロープを1ピッチ伸ばし、そこでロープを解き、歩いてピークに立つ。(ワンポイントちょっと怖いムーブあり)
大面岩ピークからの十一面の頭方面の眺望
下降は登ったルートの隣にあるマルチピッチ「コスモス」のラインから懸垂下降したが、シングルロープだったので思いの外時間が掛かってしまい、下山した時にはもう真っ暗になっていた。秋の日が暮れるのは早いなと実感した。
大面岩の広大なフェイスを懸垂下降
最初から最後までオールNPで登れる楽しいルートだが、自分の苦手も思い知らされ良い経験になった。フィンガークラックとフェイスを鍛えてまたいつか登りに行きたい。
また、ランナー延長用にスリングを10本ほど持参したが、それでも足りないくらいどのピッチでもロープが屈曲した。毎回リードするたびにロープの重さとの戦いだったと思う。
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