日 程:2023年5月3-4日
メンバー:L北村(記)、松尾
5/3 8:20室堂-10:30剱御前-11:40平蔵谷出合-11:45ルンゼ取付-12:10取付スタート-13:40源次郎尾根-15:00 2,670m付近→幕営
5/4 4:15 2,670m地点スタート-5:40Ⅱ峰懸垂支点-7:15剱岳-7:30下山スタート-8:00平蔵のコル-8:55平蔵谷出合-10:40剱沢キャンプ場-11:50剱御前-12:45雷鳥沢キャンプ場-14:00室堂
なんとか雪の残ってる内にアルパインに復帰したい、でも今年は雪が残り少ない…。ということでGWは剱岳に狙いを定めたものの、取れた休みはたったの2日間…。まだ行ったことない雪の源次郎尾根へ行くことにする。剱は県の条例で20日前までに登山届の提出が必要だったため、慌ててソロの計画を富山県警に提出し、承認された。直前に松尾さんが参加希望してくれたので、県警に問い合わせし2人で行くことになった。
5/3
前夜21時過ぎに川西を出発、2:30頃に立山駅に到着。さすがGW、いつもの駐車場は満車。別の駐車場に駐車し仮眠する。早起きして5:30頃アルペンルートのチケット売場へ行ったらやっぱりもう行列…。ところが、3:30から並んでいたア○デのNさんが声をかけてくれて、一緒に混ぜてもらったおかげで当日券一番乗りで室堂に到着できた。
室堂では平蔵谷下降はブロック雪崩に気をつけてとアドバイスをもらう。8:20快晴のなか出発。雪なくてなんか稜線が黒い…。夏毛の混じった雷鳥が出迎えてくれる。雷鳥沢のテントはまだそこまで多くない。雷鳥沢下部でアイゼンをつけた。ふと見ると見覚えのあるヤッケ、松並さん・和田さん・野木さんの立山山スキー3人組を発見した。嬉しいスタートになりました。
10:30剱御前。ここで源次郎スタートのルンゼは先週末に雪が落ちたと情報をもらう。ついに剱岳が姿を現した。雪は少ないけど、源次郎尾根の雪は繋がっていそう。テントがパラパラの剱沢は突っ切って行く。途中向かいからやって来た人に声をかけると、アコンカグアで前半一緒になったガイドさん達だった。源次郎からちょうど下りてきたところで、平蔵谷は尻セードで30分だったと。こんなところで再会できてこれまた嬉しい偶然。
11:40平蔵谷出合、11:45源次郎尾根取付。なかなか狭いルンゼで、雪かゆるんでるせいか、パラパラと岩が落ちてくる。一瞬迷うが、行くしかないと腹をくくる。ハーネス、ダブルアックス準備。12:10スタート。緊張する箇所は早く抜けたいけど、雪はゆるんでいるので少し登りにくい。アイゼンが滑るので緊張する。しんどいけど、急勾配で安全に休める場所もないのでとにかく抜ける。1時間30分で尾根上にでた。
13:40やっと、ここからいよいよ尾根ルート。目の前には2年前に登った成城大ルートが見える。ついでにお泊まりできそうなスペースも探しながら進む。簡単な岩場が出てくる。ロープなしで登るが久しぶりの岩で、全然体が動かない。えらい難所にいるような必死の登りで越える。ま、おかげで左手はそれなりに動いた。岩場を超えて進むとⅠ峰の末端に出た。岩場のそばに幕営適地を発見。(2,670m付近)別山の眺めもよく、風も弱い。せっせと堀り込んで、素敵な宴会場&寝床が完成。パートナーの自立型ツエルトは軽量で優れものでした。会でもこんな超軽量ツエルトがほしいな。
別山を眺めつつ担ぎ上げたお酒で乾杯した。そのまま夕陽に照らされる別山・立山を楽しむはずが、良いタイミングでコーンスープをひっくり返しててんやわんやのまま日が暮れた。風もなく大きな月のおかげで明るい夜だった。ただ夏のペラペラシュラフで来たので、ちょっと寒かった。
5/4
2:30起床、4:15出発。剣沢方向には点々とヘッドランプの明かりが見えた。Ⅰ峰を進む。雪はほどよく締まってアイゼンがよく効く。グサグサで気の抜けない昨日とは大違い。クライムダウンもナイフリッジもサクサク進む。五竜岳から登ってくる朝日を眺めながら急登のⅡ峰が迫ってくる。また簡単な岩場をハイマツも使って今度は落ち着いて越える。アルパイン初心者がいればロープ出すかな程度。雪壁・リッジを超えればⅡ峰の懸垂支点到着。大きな錆び気味の鎖とガイドさんがつけたと思しきピカピカのペツルがあった。50mロープでピッタリ着地。
あとは目の前の急坂を登り切るだけ。登りはしんどいけれど、休憩かねて横を見れば八ツ峰や後立の景色は最高!チンネに向かうパーティや八ツ峰上半に向かうパーティ、長次郎谷を登り詰めるソロの人、あちこちに山屋が見える。7:15剱岳ピーク。誰もいない静かなピークはすぐ後から人が来たけど、贅沢な時間でした。
7:30下山開始。別山尾根から平蔵谷へ。ブロックが少し残ってたので足早に下りる。上着を脱がなかったので暑くて汗みどろでした。8:55平蔵谷出合。登攀終えて気持ちは終わったものの、室堂までは長かった…特に剱沢の登り返しは長くて、疲れた。御前小屋でブドウジュースを飲んで気合いを入れ直し、室堂まで歩く。雷鳥沢キャンプ場越えるとスニーカーや革靴の人もいて、すっかり観光地でした。
14:00室堂。観光客だらけのなかバスに乗ったらあとは爆睡。下山後は立山サンダーバードで小腹を満たし、吉峰温泉でのんびりして帰りました。立山駅で買ったほうじ茶生シュークリームが美味しかった。
雪山アルパインにシーズン最後、滑り込みでなんとか復活できました。弾丸で疲れたけれど、お天気に恵まれて最高の山行だったと思います。アルペンルート一番乗りに混ぜてくれたア○デのみなさん、本当に感謝です。弾丸でも行きたいと声をかけてくれた松尾さん、本当にありがとうございました。