メンバー:松並(L)、望月、板谷、和田、西村、福良(記録)
4月9日(土)〜11日(月)
1日目:栂池高原スキー場〜天狗原〜振子沢〜蓮華温泉ロッジ
2日目:蓮華温泉ロッジ〜兵馬の平〜瀬戸川渡渉点〜雪倉岳〜瀬戸川渡渉点〜夏道〜蓮華温泉ロッジ
3日目:蓮華温泉ロッジ〜ヤッホー平〜ウド川源頭〜栂平〜木地屋
2021年12月に入会して初めての山中泊山行。2500m超えに少々不安を抱えながら参加表明(2300mを超えると途端に脚が重くなる自称高山病持ち)。
雪倉岳登頂を目指した山行は今回で3回目。1回目は山スキーを初めてすぐの経験不足から兵馬の平前でシールトラブル。2回目は初日の天狗ノ庭滑走で転倒し負傷。
三度目の正直、今回こそ登頂をば。
【1日目】
松並Lと福良の2台の車は8日金曜20時から各所でピックアップして白馬村、小谷村で仮眠。氷点をわずかに下げて霜降りる早朝に栂池高原中央駐車場で合流。下山口の木地屋へ車をデポすべく早速荷物を降ろして回送。
この週末は白馬村でも夏日近くになる予報で、初日から飛行機雲が残らないほどの快晴はもちろん高気圧のど真ん中。
栂池高原ロープウェイ自然園駅でシールを貼り身支度を整えて出発。100mくらい登ると栂池自然園も見渡せ、好天が約束された週末のせいか蟻の行列の様相。あちらは小蓮華山白馬沢や金山沢狙いか。
白馬乗鞍岳を目指す登高者 好天が故の大行列
今日は蓮華温泉ロッジへ向かうのみ。寝不足も祟り、直登を避けてゆっくりと天狗原到着。休憩は早々に済ませ振子沢へ滑り込む。ちょっと重めのザラメ雪でも名の通り振り子のように右へ左へ楽しく振られながら林道に到達し、乗鞍沢を越え雪倉岳のベース蓮華温泉ロッジへ。
天狗原から振子沢へ滑り込む前に一枚
機動力が活きる山スキー御用達の温泉付き山小屋。案内された別棟の部屋は地熱か温泉熱のお陰か暖かい。過去二回は本館で、寒すぎて豆炭炬燵に篭ってたけど(これはこれで風情もあって良き)。
一息(ビール)入れて再びスキーを履いて目指すは仙気の湯(男湯)と薬師湯(女湯)。明日登頂を目指す雪倉岳を臨む湯は最高。
ここに浸かるだけで、来るだけの価値はある
【2日目】
質素ながらも舌鼓を打つほどに美味しい蓮華温泉ロッジのご飯(お米が美味しい!)。朝食を終えて出発は6時。
春の早朝の雪面はカチコチでも緩斜面を流して兵馬の平を目指すには板が走ってちょうどいい。サクッと瀬戸川渡渉点へ。
さあ、ここから標高差1200mの登り。抜きつ抜かれつ別パーティのルートに目もくれず、自パーティの結束は固い…と思いきや、直登が大の苦手な私は別ルートを取らせていただく。大きく大きく弱点を付きながらジグを切って、後に滑るであろう垂涎の的の大斜面を見ながら先頭から30分も遅れて登頂(こ、高山病の影響で)。
みんな揃って雪倉岳の標石を前に
この日も雲一つない快晴。北は日本海、南は剱岳が丸見え。山頂からの眺めを堪能したら滑走準備。登って楽しい、滑って楽しい山スキー。
山頂ドロップは偶然配車通りに二手に別れ、松並組は山頂から少し降ってある東に伸びるルンゼへ。福良組は登高ルートの大斜面へ。
登る時から薄々気づいていたけど、やっぱりこれは、パウダースノーを当てるより難しいザラメの最上級、フィルムクラスト!ゲレンデでも味わえない快適面ツル大斜面をたっぷりと楽しみ、同様にノートラックの巨大なハーフパイプを堪能した松並組と合流。
鏡の様に眩しく反射する雪面はフィルムクラストの証
この日雪倉岳を目指したのは30名と聞いていたが、先頭のドロップなので滑る斜面は全てノートラック。瀬戸川の渡渉点まで快適なザラメ滑走を楽しみ、余韻に浸りながらハイキング気分で蓮華温泉ロッジに帰還。
念願だった自分らが滑走した斜面を見ながらの露天風呂を堪能し、皆で担ぎ上げた焼酎、日本酒、バーボン、ビールで祝勝会と相成りました。
日本酒一本とイチゴはリーダーの蓮華温泉ロッジへの粋な差し入れ
【3日目】
目標は達成済み。この日の出発は7時ってことで、ゆっくりと目覚めて内風呂を楽しんで準備。
蓮華温泉ロッジの田原オーナーやスタッフに見送られ木地屋に向け出発。
このクラシックツアールートも初めて。所々に滑りごたえのある斜面はあるものの、クラシックルートによくあるなだらかな斜面が大半。テレマークでは定番ですが、ピンテックビンディングをセットしたステップソール(鱗板)はなかなか便利で、シールのオンオフを繰り返すロングルートにはおすすめ。
ダケカンバ林、ブナ林、杉林を経て木地屋除雪終了点のデポ車まで滑り降り山行終了。栂池高原スキー場に置いた車を回収し、姫川温泉のラーメンを食べ、解散となりました。
来年も蓮華温泉ロッジベースでどこを滑ろうか。
お疲れ様でした