中央アルプス サギダル尾根

日程:2025年3月22日(土)
天候:晴&強風
メンバー:K村(L)、K、M尾(記録)

『木曾駒ケ岳山頂、晴れですが20m暴風予報出ています。』

メンバーKが教えてくれた。この週末は天気が良く気温が上がる予報になっていたので雪崩に注意しなければとリーダーも私もそのことばかり気にしていて風のことは無警戒だった。その報告を聞いたのが高速乗る前だったので一瞬転進を考えたが雪の日帰り登攀で他に行けるところは大山くらいしかない。西から東の強風なので大山だと条件同じでしょう、ということでそのまま行って現地判断することとなった。

菅の台バスセンターで朝一のバスを待っていると、登山指導センターの係員がやってきて雪崩と滑落の注意喚起をされた。3月の週末で報道されなかった事故も含めると1日で7件も起こった日があったということ。雪崩リスクがかなり高くなっていて、もし発生した場合ビーコンを装着している人から救助することは認識しておいて下さいということ、ロープウェイ上がって厳しいな、と思ったら無理をせず下山して下さい、ということをお話されていました。強風予報に関わらずバスの補助席を使わなければならない程の登山客がこの日も押し寄せていた。

ロープウェイ駅上に到着し装備装着。外に出ると、カールや稜線で龍が天に昇るごとく雪煙が巻き上げていた。ただ、天気よく日差しも暖かい。風速20mはなさそうだったので行くことにした。サギタル尾根に向かったパーティは5組。私達は3番目だった。初級ルートで2~3ピッチなので一回ずつリードしようと話していたのだけど、1ピッチ目は出す必要もなさそう。前のパーティもフリーで登っていたので、私達も割愛した。2ピッチ目が取り付きとなった。1組目も2組目も3人グループだったので待ち時間2時間となった。風が避けれる場所だったので助かった。

1ピッチ目:45m。K村(L)の安定したリード。宝剣岳らしい硬い岩盤でアックスもアイゼンも良く効いた。トラバース箇所があり、そこが核心となる。体感3級くらい。

2ピッチ目:30m。Kリード。ロープ無しでも登れそうな雪稜ルートだけどあえてリード練習。2ピッチでサギタルの頭に到着。体感2級。待ち時間2時間、クライミング時間1時間で終了でした。

稜線に出ると流石に風強く、立っていると時折不安定になった。最大瞬間風速は17~8mくらいかなと思われた。足が不安定な私は膝をついてロープを片付けた。写真を撮ってそそくさと極楽平方面に下降し、膝上ツボ足になりながらカールを下山した。ピッケルを刺すと、ふかふか雪の下に雨で固まった硬い氷を確認することが出来た。いつ表層雪崩が起きてもおかしくないと登山指導センターの人がおっしゃっていたがその通りの条件だった。この日は予報より気温が低めで千畳敷カールも雪崩は発生せず、一般登山者皆さんも無事に下山したようだった。
“サギダル三人娘♬”と勝手に命名した今回のパーティ。無事に楽しくクライミング出来ました。

 

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