南アルプス 地蔵岳ドンドコ沢

日  程:8/5
メンバー:L天久卓也、堀内謙、岡嶋芽、会外1
ルート :南アルプス 地蔵岳 ドンドコ沢

 

屋久島の沢に向けたトレーニング山行。今回は東京から会外1名参加なので、
中アか南アでちょうど良さげな沢探しから始まった。
ネットで調べていると、ドンドコ沢というヘンテコな名前だけど、大きな滝がいくつかあって
登山道が並走していて日帰りできるトレーニングには持ってこいの沢を発見。
記録は1個しか出てこなかったので、ほとんど沢では登られてない様子。こんなのよう見つけるわと思ったら、沢開拓に力入れてる知人の記録だった。

林道ゲート前に車を止め、山腹を10分くらいで入渓点の堰堤。とってもラクチン。

広い河原をひとしきり歩き、堰堤を3つ越えると最初の滝に出会う。
2つはフリーで抜け、3つ目の15m直瀑はロープを出しホリケンがリード。
右壁のクラック沿いを登る。出だしが窮屈だけど、上部は快適なピッチ。

しばらくまたゴーロ。大きなガレ沢を左に見送ると、2段50mの立派な滝が現れる。名前はまだ無い。
今度は天久リード。ヌメル左岸を慎重に登り1段目をクリア。2段目は登れそうにない。
高巻くなら右岸だが、滝の落ち口で激流渡渉しなければならない。絶対に流されてはならない緊張のピッチ。

高巻きから短い懸垂で復帰すると、
またすぐに2段50mの美しい滝。
名を名乗れと問えば、南精進ヶ滝という立派な名前が地形図に書いてあった。
つるんとした肌はキレイだけど取り付くしまが無いツンデレ系。
左岸のスラブ壁を中段までフリーで登って上部のヤブはロープを出した、フツー逆でしょっ?て感じのピッチ。

ガレを過ぎ沢が右折すると、直線的な連瀑帯となり一気に高度を上げる。
最奥に望む二俣は双方デカイ滝で出合っていて、なかなか壮観。

右岸は鳳凰の滝。上部の傾斜が少し寝ていて、真下からでは何mか測れないがデカイのだけは確か。

左岸は白糸の滝。20mくらいか。
崩壊壁を割って落ちる水は岩に砕けて霧散し釜を持たない。

周囲は行き止まりで、大量のミストと爆風に晒されヌルヌルガレガレのルンゼに登路を求める。
しかしここが落石の巣でビュンビュンデカイのが降ってくる。ビレイヤーはもう、石の恐怖なのか寒さなのかよく判らないが、とにかく震えつづける恐怖のピッチ。

全員がこの悪いパートから脱出し、ホッとひと息。
その後、渓相が穏やかなナメに変化すると、最後は五色の滝70mが登場。
巨大スクリーンのように両翼を広げる垂壁に落ちる一条の滝は息を呑む迫力。

コイツは巻きだ、巻き巻き! 登れねーよ。と回れ右すると、そこには明瞭な踏み跡が。しかも赤テープまで!
登山道から滝見用の枝道が降りてきてた。コイツを踏んだら、もう沢に戻るのも何だかなって感じで、小雨も落ちてきたし遡行はココで終了。
本当は地蔵岳のオベリスクを見に登りたかったけど、3人とも行った事あるそうであえなく却下。まさかホリケンまで。
あとは沢に並走する便利な登山道を滝見しながら1時間半くらいであっという間に車に帰着。

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