ネパール・ロブチェ

日  程:2019年5月3-23日

メンバー:野木

5月3日(金) CX503 10時 関空発、香港経由カトマンズ 19時半 到着。

預け荷物は19キロ。30日観光ビザは、カトマンズ到着後に取得。現在は機械で簡単に取得できる。空港を出ると、私の名前のカードを持ったドライバーが待っていた。約束の日本語ガイドはいない。タメルのfujiホテルへチェックインし、何故、日本語ガイドがいないのか、明日の予定はどうなっているのか問うが、わからないと言う。スタートから約束が違う。初めて利用したAgent、困ったものだ。ホテルからWiFi利用しAgentに連絡。翌日11時、ホテルに日本語ガイドが来ることを確認する。

5月4日(土) 送迎車でラメチャップのManthariへ移動

 今年の4月5月はカトマンズ空港で大きな工事があり、ルクラへの朝早い飛行機に乗るためには、カトマンズから車で6時間程度の町Manthariに移動して飛行機に乗らなければならない。

 11時日本語ガイドがホテルに来る。名前はBineshさん、日本語は上手ではない。昨日、なぜ空港に来なかったか問うと、天気が悪かったから・・とのこと。今から他の日本人客と一緒に専用車にのってManthariに行くと言われる。二人の日本人とその日本語ガイド計3人を途中で車に乗せ、昼ご飯をたべて、Manthariへ向かう。悪路。車はボロボロ、エンストで4時間ほど乗って車が止まる。修理を試み、代車待ちをして町へ着いたのは21時。疲れた。また、外国人用のホテルなく、ぼろい宿。入口についた瞬間、ゴキブリ4匹這っており、1匹は飛んだ。恐ろしい宿に1泊することになる。

5月5日(日)ManthariからLukla 2840mへFLT、Phakding 2610mまでトレッキング

 5時起床、5時半にトゥクトゥク6人乗りで空港へ移動。空港は快晴なのだが、15分フライト先のルクラは雨で空港閉鎖中。暑い中、待つ。待つ。待つ。10時に、飛行機が飛ぶ。昨日からの同行者(日本人2名、日本語ガイド1名)とは、今後所々でお会いしてお世話になる。日本人1名は写真家ガイド業をしている中山氏。

 12時、ルクラ空港近くのホテルで昼食をとり、ポーターを一人頼みPhakdingに向けて出発。基本、ガイド、ポーター、私の3人旅となる。雨は一時やんでいたが、14時半Phakdingに到着後、ゲリラ雨が襲う。レインウウェアーを着る事なく歩けたが、山は何も見えなかった。

5月6日(月)晴 Namche 3440m まで トレッキング

 7時35分出発。ナムチェまでひたすら歩く。Monjoからの登りがきつい。途中、エベレスト展望所があり、チョモランマ、ローツェが遠くに見える。道中リンゴの花が満開。途中ランチをとり、14時10分にナムチェ到着。高度順応の為、近くのミュージアムまで散歩。ガスで遠くの山は見えない。息切れが激しい。高度に強いはずが、腰痛痛み止め薬の影響か、高度障害が出ているようだ。まだ、3000m過ぎた所なのに身体が重い。

5月7日(火)晴 Pangboche 3930m まで トレッキング

 8時出発。途中ランチをとりティンポチェの寺院に13:00頃到着。1時間ほど散策のんびり過ごす。その後、ディポチェを滞在地に予定していたが、部屋がないとのことでPangbocheまで足を延ばすことになる。15:10到着。タムセクル、カンテガ、アマダブラム、タウチェ、チョラツェ等を見ながらパノラマハイキング。

5月8日(水)晴 Dingboche 4310mまでトレッキング、5020m Nangkarまで高度順応

 7時半出発。10時20分にDingboche到着。快適なハイキング。ローツェ、ヌプツェ、チョモンランマ他、様々な大きな山が見える。有名なアイランドピークは、真横にローツェ南壁がそびえるため、ただの丘にしか見えない。ガイドの体調が悪そうである。昼食をとり、ガイドが5400mの裏山ナンガールシャンが登れるというので出発。高度をあげるとマカルーが見えてくる。4800mでガイドに、一人で登ってくるから待っているようにお願いする。一人で山頂にむかう。本当の山頂はずっと先のようだが、ロープなしで行ける登山道の突き当りの山頂標識は5020mであった。ガイドのいるところまで戻り、一緒に下山。16時半にホテルにもどる。

 夜は、私も体調が悪かった。夜中水を1L飲む。腰痛も強くなる。

5月9日(木)晴のち曇り Dingboche レスト。高度順応でチュクン4770mにハイク

 朝食の時間30分がすぎてガイドが起きてきた。体調が悪そうだ。私も体調良くなく、レスト日とする。といっても、動いたほうが体にはよい。私は、一人でローツェ南壁が間近に見える町チュクン、アイランドピークBCの入り口にもなっている町へ一人旅。行きは順調であったが、帰りはしっかり道迷い。広いカルカから町への入り口が解らず焦る。広い大地に独りぼっち。心が寂しくなりかけたころ、女性が遠くに見えた。思いっきり手を振って村の名前を叫ぶと。カムカム(来い?)という。小さい沢を上り下りして女性の元へ行くと、町まで道案内をしてくれた。感謝。足早に歩く女性の後ろをついて歩くのが苦しかったが、文句は言えない。8時半に宿を出て、12時20分に宿に戻ることができた。宿に戻ると、ルクラへの同じ飛行機の日本人グループと再会。午後は洗濯、夜は21時ごろまでUNOを楽しむ。

5月10日(金)晴れのち雪 Lobche 4980m まで トレッキング、高度順応散歩

 7時25分出発、11時50分にホテル到着。プモリ、ロブチェピークが綺麗に見える。ガイドの体調がますます悪そう。ランチをとり、一人で裏山まで2時間程度散歩。EBCからの情報によると、チョモンランマ良い天気が続かず、C3から上にフィックスが伸びないようで、多くの人がレストの為、ロブチェ、パンポチェに降りてきているとのこと。

5月11日(土)曇りのち雪 カラパタール 5550mに登頂後、EBC 5360m 

7時出発。ゴラクシェフに向かう。ガイドの足が進まない。9時前にゴラクシェフに到着。一人でカラパタールに行くというとダメと言われ、ポーターを同行させると言う。ポーターと二人で、9時10分にカラパタールに向かうが、想像以上にしんどかった。ひたすら登る、登る、風がきつくなり雪が降る。時折、耐風姿勢くずれ屈みこみながら歩き2時間かけて5545m到着。丘に見えるが、5000m以上の山。寒い、風はきつい、呼吸はしんどかった。残念ながらエベレスト山頂は見えず。写真数枚とって、早々に下山開始。12時15分にゴラクシェフに戻る。ランチ後、ガイドと共にEBCへ向かい15:30到着。EBC到着時は雪。やっと、Agent社長クライミングシェルパのデンディさんに会うことが出来た。また、マナスルにお世話になろうとしているキッチンスタッフ達、そして今年チョモランマを目指している3名の日本人と、1名のフランス人と挨拶。今回の第一目的が達成できました。

5月12日(日)EBC レスト

 8時から朝食。デンディさんに、一般登山者が入ることができないアイスフォール帯の一部を一緒に散歩していただく。この日の食事は、3食日本食。おいしかった。来年のチョモランマ遠征、秋のマナスル遠征計画の話をきく。Agentは問題一杯、大大問題。でも社長、クライミングシェルパであるデンディさんは良い人だ。

夜、問題発生。体調悪かったガイドを明日ヘリでカトマンズに下山させるという。酸素を吸っているが症状改善しないらしい。これからの私の行程は?・・・「こまったね」「大丈夫」「どうしょうもないね」「問題あるね」を繰り返すデンディさん。明日は、デンディさんとロブチェHCに私は向かう。明後日は、サミット後デンディさんはEBCに戻り、私は次の町Dzonglaへ向かう予定。明後日昼には新しいガイドがロブチェHCに来てくれるよう約束すると言われ就寝。

5月13日(月)雪 ロブチェHC5200mへ

 7時には、私の日本語ガイドはすでにEBCにはいなかった。デンディさん曰く、もうヘリポートへ連れて行ったとのこと。明日、新しいガイドがロブチェHCに来るとのこと。

 8時45分、EBCをデンディさん、ポーターと3人で出発。ゴラクシェフ、ロブチェを経由し、ロブチェHCへ。ゴラクシェフでは、デンディさんを紹介してくれたセブンサミットを狙っている日本人ガイドと10分ほど会って挨拶。ロブチェで昼食をとって2時間ほど歩きHCへ。雪が積もって歩きにくい。チョモランマは悪天候が続き、まだC4までロープが伸びていないとのこと。デンディさん、私のテントを二張り設営、ポーターはロブチェへ戻る。デンディさんが湯を沸かし、食事をつくってくれた。

5月14日(火)晴れ ロブチェサミットのち Dzongla 4620m へ トレッキング

 2時半起床、3時10分出発。ヘッデンつけて歩く。スラブの岩場に薄く雪が付いたところを、いつになったらアイゼンつける?と思いながら歩く。時折お助けスリングが出てくる。4時過ぎると明るくなり、周りの景色が見えてくる。素晴らしい。ほぼ無風、登山日和。しかし、私の体は動かず、昨日からせき込みが激しい。右足腰の動きが悪い。ビスタリビスタリ、片手ユマール、フィックスロープを頼りにあるく。1歩あるくと息切れ。何とか8時45分に到着。どこを出発してきたのか??気づくと先行者3名に追いつき同時に登頂する。登頂と言っても、本当の山頂ではない。本当の山頂までは、一般の人は行かないようだ、でも登頂したと証明されてしまう。

 山頂で、みかん、富士リンゴ(すべてガイドが担いだが)をいただき、のんびり景色を楽しみ写真を撮りまくる。周りに見える山は、チョモランマ他、クーンブの高い峰々。最高の景色である。下りは、ひたすら懸垂。これまた疲れた。

 11時過ぎにはHCにもどる。ポーターが来ておりテント撤収。私の新しいガイドは??ゴラクシェフまでヘリで来て、下道あるいてゾンラの町に向かっているという。またまた約束が違う。HCからゾンラまではポーターと二人旅。12時に出発し、町についたのは14時10分。フラフラである。せき込みが激しく呼吸が苦しく、足が動かずに着くのかと・・疲れた。Dzonglaに新しいガイドが来ていたが、名前もわからない、態度悪い・・・

5月15日(水)晴れ Thangna 4720mまで トレッキング(5420mチョラパス越え)

 新しいガイドと出発。新しいガイドに、トレッキングパーミッドは?ルクラからのフライトチケットは?と尋ねられ、前任者が管理していたのでわからないと返答すると???。そう、何も引継ぎされず、ゴーキョ経由でカトマンズへ連れて帰るようにだけ言われたようだ。新しいガイド、日本の西遊旅行のガイドらしいが、今後ただの道案内人であり、マイペース、私に仕事の不満をぶちまけるという、よろしくないガイドとしてカトマンズまで同行することになる。突然5100mまでヘリで連れてこられ、気の毒と言えば気の毒なのだが。

 6時半出発。5440mのチョラパスをこえての長旅になる。しばらくは、チョラツェを回り込み、霞がかった現像的なところを歩く。そして峠まで一気に登り、雪面斜面をトラバース。身体の疲れが残りなかなか進まない。せき込みも続き、足もだるい。私はビスタリで歩くが、ガイドは待ってくれない。ずっと先を歩いている。パス(峠)をこえると、岩場ガレバの下りが続き12時20分にホテル到着

5月16日(木)晴れ Gokyo 4620mまでトレッキング後、5360m Gokyo riへ

 6時半にホテルを出発。8時半にゴーキョにつく。美しい村。モレーン帯を歩き続けた。チョオユーが大きく見える。ガイドは、キレイキレイと言って自分の写真撮影で一生懸命。客への気遣いなし。ホテルに荷物をおき、もう少し休憩したかったが、9時にホテルを出てゴーキョリを目指す。ひたすら登りで、足が動かない。ビスタリで11時半山頂につく。すでにガスが充満しており、山頂からの景色は何も見えず。12時40分にホテルに戻る。

5月17日(金)Lunmde 4300mまで トレッキング (5360m Renjo pass越え)

 湖の周りをトラバースしながらレンジョパスへ登る。エメラルドの湖に、ゴーキョの村、エベレスト、マカルー、チョオユーなどパノラマ景色をバックに登る。5400mまでの峠ののぼりが厳しいが、到着。40分遅くに出発したという日本人パーティが峠で追いついてくる。彼らは今日中にターメまで降りるとのこと。私はLumdeまで。12時に到着する。お花畑、草原の美しいトレイル。放牧地帯になっており、のどかな景色を永遠に楽しむ。風の強い村であるが、景色は最高。コンデリ、テンカンポチェなどの山並みが見える。

チョラパス
レンジョン パスからエベレスト
チョラツェとタウチェ

5月18日(土)Monjo 2835m までトレッキング

6時半出発、ターメ、タモ、ナムチェとひたすら下る。ターメも美しい村。大きな川、沢、渓谷の美しい道である。ナムチェからが遠かった。行きのことは覚えていない。16時にMonjoに到着。この日に禁酒を解く。久々のビールが旨かった。

5月19日(土)Lukla まで トレッキング

 6時5分出発。黙々と歩く、ガイドは何時間黙って歩き続けるか、こちらも意地になって歩いていると、2時間50分、休憩、声かけもなく歩いていた。12時にルクラに到着。この日もビールを飲んだ。

5月20日(日)カトマンズへ

 7時にルクラ空港へ向かうが飛行機が来ない。飛んだのは9時半。ラメチャップまで行き、そこから乗り合いバス。またまたエンスト。ヒッチハイクでガイドと二人違う車に乗りかえfujiホテルに入ったのは19時ごろ。ガイドは、僕の仕事は終わった。こんなAgentの仕事はゴリゴリだと言って帰っていた。

<カトマンズ>

Fuji Hotel : Brahmakumari Marg Po Box 6209 Jyatha Thamel, Kathomandu, Nepal, Thamel 44600

Agent    : Glacier Himalaya Trek & Expedition

<装備>

持参装備:アックス1本、クランポン、登山靴、ダウンジャケット、ロッキングビナ 3個、エイトカン、ユマール1個、120cmスリングx2、60cmスリングx2本、40Lザック、ハーネス、ストック2本

(シュラフ、ダウンジャケット、ピッケル、靴、ハーネス、ヘルメットなどのレンタル込と言われたが、シュラフのみレンタル。他の装備は持っていく)

<保険>

三井住友海上火災保険、保険料 10,160円

5月3日から5月25日 23日間

傷害・死亡 100万円、傷害・後遺障害 100万円、救援者費用 500万円、賠償責任 1億円

<費用>

飛行機 88,690

現地代理店 281,750 (2,450ドル:ネパール滞在費、食費、トレッキング費用、装備レンタル)

旅費 31,920 (クライミングシェルパ100、ガイド40、ポーター100、チップ合計240、他40)

山行費用 10,000 (ミネラルウォーター、酒、カトマンズ滞在夕食、嗜好品、お土産代)

海外登攀保険10,160

ビザ 4,560(40ドル)

総費用 427,080円 (残3,000ルピー) 為替 114円/USドル

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