日程 : 2024/08/10-13
メンバー:(L)坂本、松並 記坂本
行程:
8/10 室堂~雷鳥沢~剱沢キャンプ場
8/11 出発3:40~長次郎出合5:00~cフェース基部8:00~登り始め9:00~cフェース頭12:00~
八峰の頭とチンネの頭の間14:30~池の谷ガリー17:00~三の窓17:50
8/12 出発7:00~池ノ谷乗越 7:40~剱岳本峰9:50~剱沢キャンプ場12:30
8/13 出発5:50~雷鳥沢7:40~室堂ターミナル8:30
今年のお盆は仕事の予定だったが日程をずらすことができて休みをgetした。
同期間に穂高集中が企画されていたが剱周辺で八ッ峰上半などをのんびり歩きたい気分で
穂高集中班には申し訳ないが、松並さんと剱へ行ってきました。
せっかく剱に行くならと上半以外にcフェースを1本上って、三の窓の絶景を見るプランで出発
本当は全行程テントを担いでゆっくり行く予定だったが、8/12の午前中に天気が崩れる予報のため
剱沢にテントを置いて、ツェルトを持って8/11,12でCフェース・八ッ峰上半を行って三の窓泊に変更。
8/10 室堂~雷鳥沢~剱沢キャンプ場
前夜出発で大阪から立山駅駐車場へ。
松並さんは運転体力がバケモンで3時間くらいぶっ通し運転。自分は最後のちょろっとだけ運転。
駐車場で仮眠をとって、室堂へ。何回来ても室堂の屋上から外に出た時の景色はきれいで大好きだ。
人もまずまず多いなか、すたすたと歩いて剱沢キャンプ場到着。
剱沢キャンプ場では松並さんの出身山岳会の方々がいて、肉・魚・酒をいただく。
おいしい。焼肉はもちろん美味しいし、富山の酒もいい。何よりイカの昆布締めがめちゃくちゃおいしかった。
これが噂に聞く、松並さんと富山の山に行くと美味しいものを食べられるというやつか、と感動して
20時頃就寝
8/11 出発3:40~長次郎出合5:00~cフェース基部8:00~登り始め9:00~cフェース頭12:00~
八峰の頭とチンネの頭の間14:30~池の谷ガリー17:00~三の窓17:50
2:00に起床。朝食を食べる、外は満点の星。最高であった。
今年も剱沢、長次郎谷の雪解けが早いようで長次郎谷出合に明るくなる5:00頃着くように3:40出発。
平蔵谷の前で雪渓が切れており、右岸より巻き巻き。
大きく割れた剱沢
がっぱスラブはビビッて通過
明るくなったところで長次郎谷出合に到着。ここからが本番
1峰~2峰間の雪がどうなっているかで今後の予定が大幅に変わってくる。
頼むから雪渓からスラブに飛び移れる場所があってくれと願いながら標高を上げる。
情報通り1峰~2峰で雪が切れていた。
その手前でなんとかジャンプでスラブに乗り上げられる場所があり、ロープをつけてジャンプ!
着地の衝撃でアイゼンから火花が出た。適当なクラックにカムを決めて、松並さんを引き上げ。
そこから2ピッチ程度上に上げたところ傾斜が寝てきて、ロープなしで詰め上げる。
オレンジのロープがあるあたりが渡渉ポイント
詰めていくと水の音が聞こえる。割れた雪渓の下を水が流れているいるのかな~と思っていると
雪が一切ない滝が目の前に。嘘やろ。8月のお盆に?!こんなに雪解けが早いとは思っていなかった。
ある程度上がったところでスラブから雪渓に戻った。
雪が無いせいで熊の岩がすごく大きく見える。
cフェースも基部まで雪がつながっていない。
cフェースに向かって歩いているとキャーと叫ぶ声が聞こえ
前を見ると先行パーティーの人が1ピッチ目登攀途中で落ちてきた。
寝ている1ピッチ目をコロコロと回転しながら基部まで滑落
一瞬の出来事で最悪のイメージが頭をよぎる。
ダッシュでざれた基部を駆け上がる
幸い落ちた人は足を擦りむく程度で、自力で歩けておりホッと一安心
スマホの電波は通じなかったが先行パーティーが持っていたiphone15の衛星電話で
警察に通報でき、ヘリでピックアップされた。
ヘリがこんな岩場の近くまでアプローチしてくれてなんだかすこし泣きそうになった。
改めて本チャンで落ちてはいけないし、自分の遊びは県警や救急に支えられているんだと感じた
気を引き締めて直して登攀開始
いつもより中間支点をこまめに取った。
2p目
高度感もあり、クライミングの楽しさを味わう
2p目終了点 ぺツルが2つ 安心
2p目終了点から下方向 高度感があって気持ちいい
3p目すこしやらしいピッチ。4p目のリッジ手前まで伸ばす。
3p目終了点 ハーケン3つ
4p目 剣稜会の目玉ピッチ
高度感満載のリッジを楽しむ
5p目cフェースの頭へ。暑さからさっさと上まで行く
頭に上がる松並さん 景色がきれい
cフェース頭12:00に到着。予定は10:00だったので2時間遅れ
この日も日差しが強く、めちゃくちゃ暑い。
日陰もなくつらい。行動職と塩飴を食べて上半へ出発
6峰を上がり、歩いて下る
次は7峰に上がるが巻き道あり
本来は上半はずっと尾根上を行くが暑さで巻き道に吸い込まれる
めっちゃ楽。途中で尾根上につながるかと思ったが7~8峰のコルに到着。
8峰は登りたいと思ったが登る場所がわからず進んでいると
8峰も巻いてしまい8峰~8峰の頭
更に8峰の頭~チンネの頭に到着
どうやら、6峰以外すべて巻いてしまったようだ
うーーーn、難しい。次はちゃんと尾根上狙ってリベンジしよう
時間も遅く、池ノ谷ガリーを歩いている人はいなかったので
8峰の頭~チンネの頭より懸垂下降で池ノ谷ガリーに降りる
懸垂点はがれがれで容易に落石が起きるので下を人が通る可能性があるときは
使わないほうがよさそう
50mダブル2本で40m程度下降。途中にもう1個懸垂点あり
そこで2回懸垂すれば直接池ノ谷ガリーまで降りられるが
1本降りたところから歩いてガリーに下れそうだったので懸垂は1本のみ
懸垂点
懸垂のあとはガレガレのガリーを3の窓へ下る
50分程度下ったところで3の窓到着
ツエルトを張って、剱沢の警備隊に聞いた水場を探しに池の平方面に雪渓を15分程度下降
雪渓を左側へ下っていくとザーザーと水の音
突如、石の間から水が湧き出すポイントが現れる
思っていた以上の水
大量の水に喜ぶ絵
水がでているのはここだけで、すぐ伏流していく
この場所を知れたのは3の窓経験値が上がる
水を汲んでツエルトに戻って就寝
あー。疲れた1日だった
8/12 出発7:00~池ノ谷乗越 7:40~剱岳本峰9:50~剱沢キャンプ場12:30
昨日は遅かったのでゆっくり5:30起床
3の窓は日暮れもきれいだが、朝日もきれい
ガリーを上がる
本峰目指して北方稜線をひたひたと歩く
この日も暑い
岩に咲くイワキョウ
10時頃に本峰到着。お盆で人が多い。気分は街
明日は午前中まで天気が持つようなのでこの日は暑いので室堂へ下りずに
剱沢キャンプ場でもう一泊
もうしんどいのは終わり、明日は3時間程度歩けば室堂で安心。穏やかに就寝
が、なぜか腕のつって飛び起きる。気を抜きすぎたか
8/13 出発5:50~雷鳥沢7:40~室堂ターミナル8:30
行きとは変えて新室堂乗越経由で下山
お花畑で癒されて、室堂に到着。ゆっくりバスとケーブルカーで下山。
久しぶりに夏山を楽しんだ
cフェースは学生の時に行ったことがあるが
あの頃より視野を広く余裕を持って登れたので成長を感じれるいい山行でした。
4日間松並さんありがとうございました。
来年はチンネに登れるように頑張りましょう