日程:20190502-0506
メンバー:松並、他3名
1日目:
朝5時から立山駅で並ぶ。GWど真ん中で人、ひと、ヒト。朝7時過ぎには当日の室堂往復券が売り切れていたから驚き.室堂で濃いガスと細かいあられのため天候の回復を待って9時半頃のんびりと出発。今日は五色ヶ原までだからと甘く見ていたら5日間で1番キツかった.一の越から御山谷を軽く滑り,龍王と鬼の間のコルを目指して登り返す.この谷は龍王からの湿雪雪崩で覆われていた.鬼岳の最後の登りはアイゼン登行,立山1.2L×5本や食料,テントでみんな荷物が重く,さらに強風で背負った板も振られるため慎重になる.獅子岳からザラ峠までの下りは普段は滑れるとの事だが,カリカリなので板を担いで下ることにする。強い風に板が振られてバランスをとるのが難しい.夏の鎖場が一部出ていたため,鎖につかまったが,途中から埋もれており使用できなかったのがつらかった.アイゼンとピッケルで慎重に下った.ザラ峠から五色までも意外と長く、テン場に着いたのは夕方。昆布〆の美味しいお魚とわらびの昆布〆をいただいて早くに寝る。夜もテントを持ち上げるような強風でなかなか寝れなかった.
2日目:
快晴、風も幾分弱まっており展望を楽しみながら出発する。鳶山直下はアイゼンにて下降したが越中沢岳までは順調に到着.越中沢からの下りが一番の核心と思っていたが,初日の獅子岳からの下りよりは良かった.岩と雪のミックスでハイマツにつかまりながら下降する.A型に背負った板が岩に当たり,ガツン…やってしまった…の繰り返しだった.腐り始めた雪に足を取られ,時々膝上まで埋没して体力を奪われながら、スゴの頭に到着.久しぶりに楽しく滑れた。スゴ乗越の小屋まではアップダウンが続いてシールをつけての下りやちょっとした段差に技術の無さを痛感,みんなに少し離されてしまったが15時前にスゴの小屋に到着.小屋脇にテントを張って明るいうちから乾杯.キャベツにナスに玉ねぎと,個装で持ってきてくれた野菜たっぷりの焼肉でお腹いっぱいになり元気が出た.この日は五色から一日抜きつ抜かれつだった大阪からの別パーティーの2名も一緒に焼き肉を食べ,飲み,遅くまでいろんな話に盛り上がる.テントからは富山の夜景も望むことができ,満点の星空で風もない静かな夜だった。
3日目:
快晴、ポカポカ陽気。朝日が出ていたのは分かったが,2度寝をしてしまう.9時頃になって雪が緩んでからのんびり出発。間岳まで標高差350mほど,標高も2,500mを超え,朝一のため息がきれたが,間岳に上がると見慣れた北薬師、薬師の山並みが見えホッとする。(稜線がずーと伸びて薬師までが遠く見えたのはがっくりしたが…)中々滑れずウズウズしていたから北薬師から金作谷にはシールを剥がして滑り込んでちょっとだけ登り返した。薬師岳直下の最後の登りは急斜面で狭かったため一人だけビビってしまい,板を担いで夏道を上った.薬師岳に着いたらホッとして少しの休憩の後,東南稜の分岐まで進み,分岐からは快適滑降.薬師峠まで一気に滑り降りれた。太郎の小屋は暖かくてご飯も美味しい、色んな人とおしゃべりして夜遅くまで飲みすぎた…
4日目:
黒部五郎までお散歩に。太郎の小屋番さんも一緒に行く事になり,1名居残りで計4名で朝7時に出発。快晴で大展望のなか,荷物も軽いしウキウキでハイクアップして北ノ又岳まであっという間に到着.シールを外して1本目,荷物が軽いって素晴らしい.赤木岳は大トラバースで黒部五郎のウマ沢源頭まで一気に到着したが,大トラバースは太ももから火が付きそうだった.太郎から見たら壁に見えた黒部五郎最後の登りも,雪が緩み始めておりみんなクトーも無しで軽々登っていく.私はやっぱりビビってしまい,途中でクトーを装着して必死で登ったが頂上に着いたのは11時前,太郎から約3時間半で頂上についてしまった.山頂からは360度のパノラマ.オートルートのこの先槍までの道もはっきり見える.景色をゆっくり楽しんでウマ沢に滑り込み.斜度はあったが適度に雪も緩み,フィルムクラスト&ザラメの快適バーン、溝も無くて荷物も軽いし快感〜.赤木沢の大滝手前まで滑り込んだら風もなく,静かで天国だった.太郎の小屋番さんは雪がついていても細かい沢をすべて把握されていて流石だなと思ったが,私には赤木沢源頭も赤木平も薬師沢左又もスケールが大きすぎてよくわからなかった.最後に薬師沢上部も滑ろうということになり,赤木平から薬師沢左俣をトラバース.最後までいい雪が残っていて楽しく滑れた。薬師沢第一渡渉点まで滑り込んで,最後は1時間のシール登行で太郎平にゴール.4日目にして9時間の行動は疲れたけどホントに楽しかった!太郎ではやっぱり夜は飲みすぎた.
5日目:のんびり下山。立山で温泉と美味しい天ぷら蕎麦をいただきました.