雪崩捜索講習会&捜索訓練

日  程:2023121-22

1/21メンバー:谷口(L)、村上た、上原、松並、椿尾、小田、岡嶋、松尾(記録)(場所:奥美濃)
1/22メンバー:椿尾さん省く上記メンバーに加え、岩田し、天久、西村、別所、長崎、望月、十川、楠瀬、井上、坂本、小林ち、堀内、田中す、下平、全21名(場所:揖斐高原スキー場跡)

リーダー谷口さんが企画して下さった外部プロによる雪崩捜索講習を受講してきました。翌日は、別の場所に移動し会員による雪崩捜索訓練を行いました。谷口さんの采配でグループ分けし、前日受講したメンバーが中心となって皆さんに伝達する形で訓練を行いました。

今回、初めてのプロの雪崩指導ということで、会の方から補助金が支給されました。決して安くはない参加費用(講習代金)だったので補助金はとても有難く。そしてその大切なお金を無駄にしないよう、受講者は真剣に練習し、翌日皆様に伝達しました。21人もの参加者がいらっしゃって、皆さんの意識の高さを感じました。コロナ前は会でも定期的に雪崩講習会は実施していたようで、プロの講習と違う点もあったりして、それを確認しあって良いものを取り入れていけば更に強いと思えました。

今は、雪崩で埋もれてから10分で掘り出ししないと存命が厳しいと言われています。ビーコンで付近の位置を特定してからもゾンデで埋没者をヒットさせ、それから掘り出し作業に入ります。10分という時間がいかに貴重で、その限られた時間で作業することがいかに大変かということを実際やってみて痛感しました。精度の古いビーコンを使っていると助かる命を助けられないかもしれないと思うと怖くなり、次の山行に間に合わせるべく三本アンテナビーコンを購入しました。個人的なことですが、それまでは2本アンテナを持参していた私。勿体ないと買い渋っていたケチケチ精神が打ちのめされた今回の講習会、参加して本当に良かったと思いました。

= ビーコン捜索の要点箇条書き =
・顔をあげて、フィールド全体を把握する。
・ビーコンはあくまでも「方角と距離」を示すもの。
・顔をあげて、フィールド全体を把握することで、ビーコンの電波が安定したところから埋まっているであろう場所をイメージする。(焦らない)
10mと表示されていても、直接10mではなく、ビーコンの位置から電波を拾っている10m。ビーコンは半円を描くように電波を出している。
・サーチモードにしてすぐに走り出すのではなく、少し待つ。(機械の切り替わりを待つ)
・シグナルサーチ(雪崩た斜面に対し、広くエリアをカバーしながら、電波を拾う。画面は見ずに急いで探す、走る。)、コースサーチ(電波を拾ったところから、ビーコン画面正面に矢印が来るように正確に歩く。できるようになったら少し早く)、ファインサーチ(ビーコンの距離2.5m以下、音が変わる。埋没者のビーコンにしっかりと反応しているので、腰の位置を落としつつ「地面にビーコンを近づける」→ビーコン矢印方面に十字を切るように歩き、最小値を探す。
※ファインサーチを丁寧に行う(※機械をきちんと把握すること)、腰は45度で胸を下げすぎない。
※掘り出しが一番大変で大事。

最小値に対して十字を切っていく。
ポイントは、最初の反応(ファインサーチに切り替わった場所)からズレずに十字を切っていくこと。

◼プローブ
プローブの開き方→斜面に向かって投げる。紐の末端を弾きながら自分も後ろに下がり、プロープを繋げる。
置き方→必ず斜面から出るように挿す。(斜面に置かない。挿すこと。)

捜索時のプローブの差し方は斜面に対して垂直に。
自分の足元から30cmぐらいのところに差していく。

◼ビーコンを持ってない人の探し方
複数名が“右に倣え”でぶつからない距離に詰め、横一列に整列
右足左足、それぞれつま先部分に突き刺し、一歩進むを繰り返す。歩幅は30cmくらい。
リーダーは声かけで右足左足一歩前と統制をとる。
また、常に列が整っているか確認する。

◼掘り出し方
・プローブの深さ×2から掘り始める
・先頭の人はプローブに向かって深く、広く(足場を作りながら)掘っていく。
・配置は人数によって臨機応変に。
・前の人は、前に前に意識がいってしまうが自分の足場をしっかりと作りながら(そこが後ろに雪を流すためのダムにならないように)
・前の人は雪をブロックにしながら(一気にガサっと)、外に出していく。その方が効率的で早い。

※箇条書き資料提供:岡嶋

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