夏山合宿 尾白川・黄蓮谷右俣

日時: 2006年8月12日~8月14日
メンバー:岩田(L)、松村、谷岡、柳瀬、吉田、新谷

8月12日 曇りのち雷雨
7:10尾白川林道終点~8:45入渓~12:00黄蓮谷出合~13:45千丈ノ滝上部
尾白川林道の終点に松村さんの車をデポし、しばらく林道を歩いたあと入渓する。

尾白川を遡行

美しいエメラルドグリーンの釜を持つ、スラブ状の滝が連続する。
黄蓮谷に入って、千丈ノ滝の下段を登っている途中で、雷とともに滝のような雨が降り出す。千丈ノ滝の上段を右岸から高巻きし、次の滝を左岸から高巻きする途中で行動打ち切り。沢は増水し濁流となっていて、とても遡行は出来そうに無い。
しばらくして雨は止む。焚き火をして、服を乾かす。

8月13日 晴れのち曇り
5:00出発~16:15甲斐駒ヶ岳~17:45七合目
山行前の天気予報によると、今日も午後には夕立がありそう。行動が遅れて稜線付近で濡れたまま、会長好みのビバーク、なんてのはあとあとネタになるが(嫌だけど)、雷に打たれて誰か死ぬ、なんてのはネタにならんので、出来る限り行動を急ぎたい。
坊主の滝は左岸ルンゼ状を登ったあと、右の藪尾根をトラバースして落ち口に立つ。
右俣に入って初めの滝は、松村さんはフリーソロで登るが、後続が続くためにはザイルが必要なので、後のメンバーは左岸から高巻くことにする。しかし、滝の落ち口に向かう数歩のトラバースがとっても悪い。ブッシュはどれも親指くらいの太さしかなく、ハーケンを打っても余り効かない。とりあえず、ナイフブレード×2(1本は効いてない)と細いブッシュで妥協してビレーポイントを作成し、ザイルを投げて落ち口に立つ松村さんに受け取ってもらう。念のため会長に後ろからバックアップもとってもらう。
僕と谷岡さんは何とか落ちずにトラバースできたが、吉田さんがトラバースの途中で滑落。このときにナイフブレードが1枚抜ける。続く柳瀬さんも滑落したが、何とか残った支点は抜けずに済んだ。トラバースが思いのほか悪く、時間がかかってしまった。ザイルを出して滝を直登したほうが早かったと思う。
しばらくは容易に登れる滝が続いたが、傾斜のきついナメ滝に出くわす。松村さんが右岸のかぶり気味の岩場~スラブを直登するが、かなり苦戦している。下から見ていた我々は気楽なもので、“右の流水沿いがいけるんじゃないんですか~”とか、“ザック残置したらいいんじゃないんですか~”とか勝手なこといってるが、真剣モードの松村さんの耳には入っていないご様子。結局、松村さんが神業的なリードでスラブをノーピンで登る。
続いて会長がユマーリングするが、とても時間がかかっている。これじゃあ、この滝だけであと1時間半はかかってしまう。よく見ると左のブッシュが楽そうなので、空荷で偵察すると、容易に登れそうなルートを見つけることが出来た。僕がリードしてFIXし、吉田さんと谷岡さんに登ってもらった。
ここから奥千丈ノ滝に入るみたいで、傾斜のきついナメ滝が延々と続いている。登るならFIXべた張りになりそうで、とてもそんな時間はない。右岸から大高巻きし、懸垂下降30mで沢に戻る。ここから先は、部分的にFIXを繰り返しながら奥千丈ノ滝を登った。
奥千丈ノ滝の先は水量も減り、巨岩がごろごろした荒れた様相の沢になる。バテてきて奥千丈ノ滝で濡れたザイルが重く感じる。奥ノ滝を左岸から高巻くと、水はほとんど無くなり、ルンゼ状の草付を登っていくと黒戸尾根に出た。すぐ近くに、頂上の鳥居が見える。あ~、疲れた。幸い、夕立は無かった。よかった、よかった。
頂上で記念撮影し、休憩。7合目までゆっくり下って、幕営した。下山中、頭痛が出て辛かった。高山病かな?

8月14日 晴れ
8:10出発~12:20竹宇駒ケ岳神社
長い長い、黒戸尾根を下る。なんか早月尾根と似た尾根だ。
最後の最後で、登山道を間違えて、1時間近くロスしてしまう。

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